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諸事情あって、週末コースが休講となり、このタームは久しぶりに平日コースのみの開催となりました。
初回のレッスンの様子を一部抜粋してお届けします。
まずは、爽塾ならではの特徴を軽くプレゼンしました。
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1)4 名以下の少人数制
2)実力派コンポーザー・田村信二さんの楽曲を課題曲として使用
3)メロディに対して最適な歌詞を企画、着想する力を伸ばします
4)期間中、複数回にわたって作品の講評を行います
5)進みたい方向性に合わせた指導
6)体験レコーディングについて
7)成績優秀者は、活動開始予定のレーベルの楽曲制作に参加することも可能
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2)の『課題曲はすべて田村信二さん作曲』であることのメリットについては、「爽塾」で初めて作詞に取り組む生徒さんの場合、比較の対象がないため、そう言われてもピンとこないのですが、先々、カリキュラムの終了後にアマチュアの作曲家とコラボした時に「やっぱり、プロ作曲家の田村さんのメロディってレベルが高かったんだなぁ」と気づくことが多いのです。また、ふだんアマチュアの方が作曲した曲に作詞をしている生徒さんに感想を尋ねると、「プロの方の曲は、一味違うものですね」とよく言われます。
3)の『歌詞を書くための企画力アップ』については、前のタームから継続受講している生徒さんが抜群のスキルの持ち主なので、「歴代の受講生の中でも、企画力に関しては屈指のクオリティ」である旨をお伝えしました。現状の課題は「立てた企画をいかに歌詞に落とし込むのか?」ということに尽きますが、課題曲との格闘を積み重ねるうちに、自分の思考が陥りがちなパターンが見えてきますから、その都度、引き出しを増やすつもりで対応していくことでスキルアップが楽しくなってくるはずです。
6)の「体験レコーディング」についてはボーカリストの方が受講した場合のオプションで、自分が作詞した歌詞で課題曲の作曲家である田村信二さんのディレクションを受けつつレコーディングができるという魅力的なもの。もちろん、すべての方には当てはまりませんが、先々、(ボーカリストではない)プロ志向の生徒さんから「コストがかかっても、売り込み用のデモを作成したい」といったリクエストがあれば、シンガーの方を手配のうえ、デモを制作することも視野に入れています。
その後に行ったのは、目標設定。
前期後期と継続受講の場合、取り組む課題曲は8曲になりますので、そのうち何曲を完成させるのかというハードルを実現可能な範囲で定めました。現在、受講している生徒さんは「未経験の状態から爽塾で作詞を始めた『ゼロイチ』」タイプなので、達成しやすい4曲を目標に設定しました。もちろん、それ以上仕上げてくれたら、うれしい限り。
ちなみに、歌詞が完成して「これでOK」と「○」を付ける基準は、以下のとおりです。
・「こういう歌詞を書きたい」と自分で設定した企画に添った歌詞になっているのか?
・歌詞のテーマがきちんと聴き手に伝わるのか?
歌詞が完成することは一つの区切りにはなりますが、これをもってプロに近づいたとか、世に出せばすぐにヒットすることが見込めるといったハイレベルなものではありません。現実的な目標として、その歌詞がついた曲を身近な人に聴かせた際にちゃんと意図が伝わる、ライブハウスで披露して拍手がもらえる、その辺りをイメージしています。
継続受講している生徒さんが幾度かリライトして取り組んでいる歌詞の講評を行いました。一言で言えば、アマチュアの方が誰もが陥りがちな壁に突き当たっている印象なので、その壁を突破してもらいたいところです。
考案した企画に添って言葉をセレクトして、メロディに合わせてストーリーを描くことについては習熟度が上がってきているので、その1歩先を目指して欲しく、「サビとタイトルの関連性、その強度を上げること」について、あれこれお話しました。
プロの作曲家が作る曲であれば、歌詞がついていない段階でも「Aメロで曲の世界観を語り、Bメロでさらに踏み込み、サビでテーマを語る」かのように、メロディが雄弁に何かを語っています。さらに言うと、サビのメロディの中にも強弱があり、必ず「聴かせどころ」があります。曲先作詞で大事なのは、作曲家のメロディに込めた意図を汲み取って、それにふさわしい歌詞を乗せていくこと。「伝えたいことをメロディに乗せる」だけでは不十分で、メロディの盛り上がりどころと歌詞のメッセージのコア(核)の部分が一致していなければ、テキストにある「覚えやすく歌いやすいサビ」にはならないのです。そのスキルを身に付けるのはたやすくはありませんが、わずかな曲数の課題曲に取り組む中で一度でも多く実現してほしいと願っています。
受講生の方は、テキスト12ページの「タイトルの重要性」「サビの作り方」、14ページの「グレードアップのための工夫あれこれ」の項を読み返してみてください。取り組んでいる歌詞のストーリーを描くのにメロディの音数が足りないなと感じたら、何か(?)を使うのも有効ですよ。
さて、あと数回、座学のレッスンが続きますので、継続受講の生徒さんは未完成の歌詞のリライトを追い込む絶好のチャンスですね! 良作、傑作が届くのを心待ちにしています!
Power to The Songs!
歌に力を!
※「あまちゃん」の名場面に登場する、三陸鉄道某所のトンネル。芸事全般、学ぶうちに壁にぶち当たるのは当たり前です。全力でサポートしますので、必ず突き抜けましょう!