- 2024年09月16日
- みかんのふるさと(生徒作品)
- 2024年08月19日
- 見果てぬ夢(生徒作品)
- 2024年07月22日
- 【作詞教室・爽塾】2024年前期_Lesson08
- 2024年07月08日
- 【作詞教室・爽塾】2024年前期_Lesson07
- 2024年05月20日
- 【作詞教室・爽塾】2024年前期_Lesson04
私こと、吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。
意図していた訳ではないのですが、2024前期4回目のレッスンは、「替え歌制作」というカリキュラムの一環で生徒さんが途中まで書いていた歌詞を講師の私が仕上げるという爽塾のささやかな歴史では初めての「コラボ作詞」的な内容になりましたので、その作品をご紹介します。
現在、継続受講中の生徒さんが書きかけていたこの作品をこのタイミングで完成させたのは、カリキュラムのスケジュール上、次回のリライトに着手するタイミングまで時間が空いてしまうため、プロデューサー視点で底上げすべき箇所をリライトして、いったん完成させたというのがその経緯でした。
半年間に12回のレッスンを行う爽塾のカリキュラムでは、作詞に関する座学を数回行った後でいきなり曲先作詞に取り掛かるのではなく、その前段階として、「替え歌制作」の課題に取り組みます。このカリキュラム実施のメリットは、歌詞のついていないインストゥルメンタルの課題曲のメロディを聴き取る手間が省けること。もちろん、替え歌と言えども、「どんな歌詞を書くか」という企画のプロセスはありますが、「メロディを幾度も聴いてその骨格を把握して・・・」という曲先作詞の最初のプロセスをはしょれるのは作詞ビキナーの方にはメリットです。聴き慣れた曲であればなおのこと、歌詞のテーマさえ決まれば、すぐに作詞に着手できるので、「とりあえず、曲先作詞をやってみたいけど、どこから始めたら良いか分からない」という方には、「替え歌制作」はおすすめの作詞ドリルと言えるでしょう。
替え歌制作の課題曲は、教材に使っている自分のレーベルのアルバム『虹』の収録曲から選んでいるのですが、今回は「2年ぶりの再会を機に、かつてのラブストーリーが再び始まる」という女性目線の「Scarlet」の歌詞を相手の男性の視点で書くアンサーソングを書くという試み。「真っ赤に染まる夕景のシーサイドで、運命の赤い糸に導かれるように恋がリスタートするヒロインの恋心」と対をなすように、生徒さんが9割がた仕上げていた歌詞に加えたのは「今度こそ、空より高い、海より深い紺碧の愛で君を愛する、守っていく」という男性の強い気持ちです。「Scarlet」同様、タイトルが示すテーマカラーが聴き手のイメージを刺激するよう、青に絡めて描きました。ちなみに、タイトルの「TRUE BLUE」には、文字通りの「真に青く」という意味以外に「真に忠実な、信頼できる。 語源は、宗教改革時代 、スコットランドのカルヴァン派(Presbyterian)が青をシンボルカラーにしたことから」という意味もあり、これはまさに「一度別れた後で再びめぐり逢えた彼女を強い気持ちで守ってゆく」という彼の強い気持ちに呼応したダブルミーニングとなっています。
※「Scarlet」は、講師の吉里颯洋が主宰するレーベル「 Songs On the Web 」から2009年にリリースしたアルバム『虹 / The Best of Songs On the Web Vol. 3」の収録曲。
日本クラウン所属のシンガー・知里さんがメジャーデビュー前に本名の金子知里として歌ってくれたバラードで、メジャーデビュー後もコンサートで歌われるなど、ファンの方からの人気も高い楽曲です。
※以下、赤字の箇所が私がリライトした歌詞です。
※原題:Scarlet
作詞:kotonoha
作曲:高橋浩平
1A)
11月の海辺のカフェで
2年ぶり聴く声に 心震えてる
「逢いたかった」と ささやく声に
あふれ出す愛しさは 胸のトパーズ
1B)
海の向こうでずっと 君を感じてた
1C)
Yes, my love’s shining so true blue
繋いだ手と手 そっと 二度と離さない
あぁ 愛は澄んだ青
紺碧(こんぺき)の空より高く・・・
羽ばたこう明日(あす)へと 風に乗って まっすぐ
2A')
「新しい恋 始めないか?」と
問いかけて込み上げる 深い想いが
2B)
清らかなまなざしを この手で守りたい
2C)
Yes, my love’s shining so true blue
やっと気づいた 帰る場所は君だけと
あぁ 愛は澄んだ青
紺碧(こんぺき)の海より深く・・・
信じてた 僕らの絆はまだ続くと
2C')
見つめた瞳 そらさずに
幸せな未来を 引き寄せよう必ず
ふたりきり今夜は 熱いキスでお祝いしよう
------------------------------------
初稿の段階でこれぐらいのレベルの歌詞が書ければ、プロに近いレベルですね。
さて、次回のレッスンでは、新しい課題曲を聴いて、どんな歌詞を書くのかをプランする企画会議を行います。
受講生の方は未完成の歌詞はどんどんリライトを進めて、提出してくださいね。力作が届くのを待っています。
Power to The Songs!
歌に力を!
知里さん、新曲『シークレットラブ / 夢陽炎』リリースおめでとうございます!