爽塾ブログ
【作詞教室・爽塾】2023年後期_Lesson05
2023.12.11

私こと吉里颯洋がオンラインにて主宰している「作詞教室・爽塾」。

生徒さんの声を交えつつ、2023年後期、5回目のレッスン・レポートをお届けします。

数回続いた座学のカリキュラムを終え、いよいよ、今回から実際の作詞に取り組んでいくことになります。

ここから先、このタームの最終回まで「30分間、課題曲を繰り返し聴いて、講師と相談のうえ、どんな歌詞を書くのかをプランニング」することをメインに行うレッスンと、リライトした歌詞も含めて「歌詞のレビュー(講評)を受ける」ことをメインにしたレッスンを交互に行っていきます。

1限目の内容は・・・

以前から密かにやりたかったことを実現してみました。それは、「クリスマスシーズンに、クリスマスソングの歌詞を書いてもらうこと」。商品としてリリースされる楽曲の多くは、当然のように前倒しで制作されます。例えば、クリスマスソングであれば、夏頃に作っていたり、場合によってはもっと前に作っていることもあります。ですが、爽塾で行う作詞は仕事ではなく、あくまでも楽しくスキルアップしていくためのレッスン、お稽古ごとですから、クリスマス・シーズンの真っ只中にクリスマス・ソングを書いてもらうことがイマジネーションがふくらむ一助になればと考えたのです。

ということで、まずは切なさもたたえた田村信二さんの美しいメロディを繰り返し聴いてもらい、どんなクリスマス・ソングの歌詞を書くのか、構想を発表してもらいました。さらに、歌詞を書き進めるうちにストーリーに齟齬が生じないよう、ストーリーやディテールを話し合いながら詰めていきます。

結果、まとまったのは、こんなストーリーでした。

締切は、12月22日の金曜日。次回のレッスンは12月25日のクリスマス当日。クリスマス・プレゼントと呼ぶにはささやかですが、自分が作詞した歌詞で田村信二さんのディレクションでレコーディングした『完成品』をレッスンで公開するつもりです。これまた、爽塾史上初ですが、生徒さんはお楽しみに!

2限目の内容は・・・

リライトを重ねてきた作品「SWEET LITLE CHERRY」と、教材のCDに収録された吉里颯洋主宰の「 Songs On the Web 」レーベルの楽曲「」替え歌制作の課題として取り組んでいる作品の2つの歌詞の講評を行いました。

まず、いよいよ完成間近の「SWEET LITLE CHERRY」のレビューから。
幾度かのリライトを重ねてたどり着いた、サビの1行目はこんなフレーズでした。

♪夏にぴったりの キュートなSWEET LITTLE CERRY

ここだけを見れば充分に魅力的なのですが、Aパート、Bパートの歌詞の連なりから見た時に唐突な感じがありました。そこで提案したのは、冒頭の「夏にぴったりの」部分をリライトすること。一言で言えば、「SWEET LITTLE CHERRY」が何のメタファーなのかをズバッと言い切る方がベターですね。

ちなみに、2番の同じ箇所は
♪赤く色づいた まあるいSWEET LITTLE CHERRY
というフレーズですが、2番のAパートの1行目
♪週末 海沿いのカフェで 分け合うひとつのフルーツケーキ
と対になっているので、スッと頭に入ってきます。

今回のリライトで底上げできた箇所もきちんと記しておきますね。
自分が誉めたのは、3番のサビの後半の以下のフレーズです。

♪心地よい風に ふたり包まれて 
 ねぇ 幸せを始めよう

ここは前後のつながりが向上して、グッとクオリティが上がりましたね。ナイス・リライトです!


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次に、教材としてお渡ししている自分のレーベル「 Songs On the Web 」のサード・アルバム『虹』に収録された知里さん(アルバムには『金子知里』名義で参加)のインディーズ時代の人気ナンバー「Scarlet」の替え歌の歌詞のレビューへ。

これは、「原曲のアンサーソング」という設定で書いているため、「一度は別れた恋人たちが2年ぶりに再会して、新しい恋が始まる」という原曲の歌詞の設定を借りられるというメリットもありつつ、完成度の高い原曲の歌詞と張り合うぐらいのクオリティが要求されるところがビギナーの方には高めのハードルなるという側面もあるのです。

ちなみに、原曲の歌詞の2番のサビはこんな感じです。

♪Yes, my love’s shining so scarlet
 互いの小指 ぎゅっと強く結ばれて
 あぁ 愛は燃える紅(あか)
 絆は二度と断てないの
 ついてゆく あなたに ずっと私 今日から

この歌詞のイメージカラーである「真紅」が「小指と小指を結ぶ、運命の赤い糸」と、主人公の2人が再開する「夕陽に染まる海岸通り」にかけてあったりするので、「これと同じレベルで書きなさい」というのはビギナーの方には高すぎるハードルかもしれません。ただ、受講料を頂いて教えている以上、正しい方向に作品を導いていく義務がありますので、そこは手綱を緩めず、リライトを要請しました。

と言うことで、生徒さんは「うまくいったらラッキー!」ぐらいの気軽な気持ちでトライしてくださいね。来春までに完成できれば御の字ですから、腰を落ち着けて取り組みましょう。

次回のレッスンでは、クリスマス・ソングの講評、もし提出があれば、その他のリライト作品のレビューも行なっていきます。

さて、どんなクリスマス・ソングが味わえるのか、胸が高鳴りますね。


Power to The Songs !

歌に力を! 

※「秩父夜祭」にて、生まれて初めて見た真冬の花火の美しさ!
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